名曲、Photographに見るDef Leppardの魅力

イギリス出身で1980年代に最も成功したロックバンドの一つであるDef Lepard。1987年に発売された『ヒステリア』は全米で1000万枚を超える歴史的なヒット作として今でも語り継がれている。彼らの魅力は計算し尽くされたコーラスワークや効果的にパートが割り振られたギターオーケストレーションなど、とにかく緻密なアレンジと入念なレコーディングワークにあり『ヒステリア』はその最高峰とも言える作品だが、その前作『炎のターゲット』に収録された『Photograph』をカバーして見て彼らの作曲の妙にも気付いたのでご紹介したい。

この曲は『炎のターゲット』からの初のシングルカットで彼らの初の米国でのトップ40入りした楽曲でもある。楽曲はヴォーカルのジョー・エリオットの大好きな女優だというマリリンモンローについての書かれたものでEメジャーの明るいギターリフから楽曲はスタートする。このヴァースで反復されるリフの中でEメジャーセブンと交互にDも鳴らされておりこれがノンダイアトニックでロックなサウンドを醸し出している。

デフレパードの楽曲の殆どがそうであるようにこの曲もヴァースからブリッジへ転換する際のドラマチックな展開が印象的なのだが、実はブリッジで『Oh, look what you’ve done to this rock n’ roll clown』とジョーが自分自身のことを歌い始めたタイミングで曲はDメジャーのキーに転調する。(サビ直前のD,A,G,Aのコード進行でキーはDと判別)そして更にサビではGメジャーに転調、と非常にスムーズに繋がっていながら実は頻繁に転調を繰り返しているのだ。ギターソロの配置も絶妙で、最初のギターソロはイントロのギターリフに続いてEメジャーで奏でられ後半のエンディングソロはサビのコード進行に合わせGメジャーでのプレイとなっている。実は僕が最初にこの曲の転調に気がついたのはこのファーストソロとエンディングソロで使われているスケールが違うからだったのだがデフレパードの楽曲では色々な場面で効果的に転調が使われていてそれが同じ曲でありながらドラマチックな展開を効果的に演出しているのだ。

次回デフレパードの楽曲を聴く際には是非こうした転調の妙味にも注意を払ってみて欲しい。そして一段と深いデフレパードの魅力に気がついて貰えたら幸いだ。

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